大浴場。
こじんまりとした温泉は大好きだけれども、大浴場は好きじゃない。
一人ならいいけれど、連れがいるときとか、大浴場は最悪。
視力の悪さが災いして、大浴場ではぐれたら最後、自分で連れを見つけるなんて不可能。
浴場では、顔は、目鼻口なんて見えないのっぺらぼうにしか判別できない。みんな似たような髪形だし、服飾類もないし、背格好だけで判断しなきゃいけない。
連れは、目がいいから、私のことはおかまいなしにウロウロして、案の定、はぐれた。
ウロウロと探して歩いてみたけど、誰も同じように見えるから途中で断念。
大浴場が一望できる位置のお風呂でジッと声がかかるのを待つしかない。
タオルや洗面道具一式すべて連れがどこぞに持ち運んだから行方がわからず、ロッカーにも戻れやしない。
何年ぶりかの迷子気分。
たっぷり時間が経ってから、連れが「何してんの?」と声をかけてきた。
なんとなく怒り心頭だったけど、きっと見えている人には、顔が判別できなくて立ち往生することがないから、はぐれても平気だと思うんだろうね。見えないほうは、普段できることが、いきなりできなくなるから、対応しきれなくて困り果てるんだけどね。
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